社長コラム

天気晴朗ナレド波高シ

Vol.191 2016年(平成28年)2月号

2016年は、温暖な天気の中でスタートしましたが、世界の情勢を見ると中国経済の低迷、北朝鮮の水爆実験、  中東地域の外交断絶等々の難問が山積しています。

「天気晴朗ナレド波高シ」は、1905年5月27日、日露戦争において連合艦隊、東郷平八郎司令長官から大本営に発せられた電文の最後の文章であり、参謀の秋山真之(海軍中佐)が加筆したと言われ、様々な解釈がされています。最近の政治・経済情勢及び税制改正を俯瞰し、この電文が頭に浮かびました。

 私は、税理士でもあり税の専門家として税制についても深い関心を寄せています。税制の三原則とは「公平・中立・簡素」です。経済力が同等の人に等しい負担を求める水平的公平、経済力のある人により大きな負担を求める垂直的公平、世代間の公平性の保持も大きな課題の一つです。中立の原則とは、税制が個人や企業の経済活動における選択を歪めないようにすることであります。簡素の原則とは、税制の仕組みをできるだけ簡素にして、だれもが理解しやすいようにする必要があります。簡素の原則は税制の基本でもあります。

この三つの原則から見て、平成29年4月の消費税率を10%にアップする際に議論されている食料品等の軽減税率適用は、大きな問題を抱えていると考えます。

軽減税率適用(8%を維持)の対象品目判断の難しさ、小規模事業者の対応の課題など、適用時期が近くなると次々に疑問が発生する可能性は大きくなります。税制改正論議の中で充分な対策を講じて、混乱のない消費税制を期待しています。

冒頭に掲げた電文をそのままに解釈して、最近の税制改正、特に消費税軽減税率採用に対する懸念をテーマに記述してみました。これからも、地域放送局として様々な問題にチャレンジ精神をもって取り組みたいと思っています。